大きな空間で杉本真維子巡回展

 長野市出身の詩人、杉本真維子さんの巡回展が23日、長野市県町の信濃毎日新聞社本社1階ロビーで始まりました。一昨年10月、現代詩の最高峰といえる萩原朔太郎賞を受賞したのを記念して、昨年6月から9月まで群馬県前橋市の前橋文学館で開かれた展覧会の展示物を、同館の協力でそっくり運んで展示しました。タイトルは「わたしは、にんげん、といいます 仲良くできますか」。

 2階の高さまであるロビーならではの、大きな空間での展示は、文学館とは異なる雰囲気を出しています。とりわけ、信毎で毎回1ページの大きさで連載した「思索のノート みしらぬ蛇口」を挿絵ごと布に印刷したバナーは、大きな窓に並べてぶら下げられ、緑の木々を通した陽光を背景に、美しい。
 代表的な詩をいくつか、その詩をどういう状況で作ったか杉本さんの解説とともに並べた箱形のパネルは、暗くなると内から灯りで照らされる仕組み。会場の一角にはビデオも設置され、美しい映像を背景に九つの詩を前橋文学館特別館長で朔太郎の孫の萩原朔美さんらによる朗読で聴くことができます。
 いっとき、詩の世界にはまり、疲れたら隣接されている喫茶コーナーでコーヒー(1杯220円)を注文したり、ピアノを弾くこともできます(私は弾けないけど)。
 来月10日までの午前9時から午後5時まで。入場無料で日曜休館。この機会に新聞社のロビーってどんなところか覗いてみたらどうでしょう。信毎出版の書籍コーナーもあり、過去の記事も読めるデータベースに繋がるパソコンも置いてあります。
 
大きな空間で杉本真維子巡回展

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