東京国立近代美術館の「ガウディとサグラダ・ファミリア展」を見ました。買い求めたカタログ(B5版320㌻余、重さ1キロ余)も、監修した鳥居徳敏・神奈川大名誉教授の視点が一貫しているせいか、年表や図版の多さにもかかわらず、推理小説のように面白かった。
 帰国してそろそろ2カ月なのに「あの国って」とスペインのことが頭から離れなかった。イスラム教の長年の支配の後レコンキスタ(キリスト教国家によるイベリア半島奪還運動)で、キリスト教国家に。
 でも他のキリスト教国家とは違う、すっきりしなかったのです。
 「人は創造しない。人は発見し、その発見から出発する」。ガウディの言葉です。建築家を始めた時点で、コルトバの大モスクやグラナダのアルハンブラ宮殿などイスラム建築は、国内の建築としてガウディの発見の対象でした。1906年サグラダ・ファミリアの外観完成図の元になったタンジール計画案(1892-3年)の塔が林立する姿は、モロッコに潜入したバルセロナ出身者ドミンゴ・バディアの旅行記にある「多数の鳩舎塔を持つ村」の図版ではないか、と鳥居教授は考えます。
 自然を「発見」の対象としたガウディはサグラダ・ファミリアの聖堂のステンドグラスに東側は朝の光景、西側は夕方の光景としたのは実際に見てきました。そのデザインのおおもとがジブラルタル海峡対岸のモロッコと考えると、それがスペインなのだと、少しわかった気になります。





< 2023年07>
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