カタカナ氾濫のコロナ禍

 「横文字=カタカナは出来るだけ使わない」。記事の書き方で教わり、教えた。外国語が苦手な人に難しいだけでなく、横文字は意味が曖昧で、真実をぼかすからだ。政治家や役者は横文字を使いたがる。何となく格好良いうえ、真実をぼかせられる。
 コロナ禍でのカタカナの氾濫を、記者たちは、どう受け止めているのか。クラスター、ソーシャルディスタンス、ステイホーム、ロードマップ、ウイズコロナ、そして今度は、「東京アラート」。
 それでなくても、お上から「要請」の「自粛」が、同調圧力で「他粛」になり、でも、あくまで「自粛」なので損害賠償しない、とのお上に都合良い論理で、人々の頭は混乱する。人生の達人でもない役人や防疫学者に「新しい生活様式」を求められ、「気を引き締めて」と教師の小言まで言われ、戸惑うばかりだ。これ以上、真実を見えなくしないでほしい。
 小池知事が「東京アラートを発動しました」と2日述べた。「発動」は「法務大臣の指揮権発動」のように、重大な局面の言葉なのに。役人言葉をそのまま使い「東京アラートを発動」としたメディア(NHK2日午後7時ニュース、朝日3日朝刊)もあった(「初めて出した」(共同通信)と使わなかったメディアもあったが)。NHKのインタビューに若者が「非常事態宣言と東京アラートの違いがわからない」と述べたが、まともな感覚だろう。

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