台風19号

猪股征一

2019年10月28日 09:07

 水没した人々の話を日常に聞き、国道18号沿いの泥に埋まった店や事業所、住宅、農園を見ると、書く空しさを感じてきました。
 台風19号被害が報じられた13日朝の信毎の評論欄「多思彩々」で、中村桂子さん(JT生命誌研究館長)は、スウェーデンの女子高生グレタ・トゥンベリさんが国連気候変動サミットで行った演説を取り上げながら、最近の台風は海水温上昇で日本近海で生まれ勢力が衰えないまま甚大な被害をもたらすと、19号台風以前にお書きになり、地球環境問題を大人の我々も考える必要を訴えていました。7月公開、温暖化をテーマにした新海誠監督の「太陽の子」で描かれた、水没した東京は、今回の台風被害を見るようです。十数年前、お会いしたレスター・ブラウン氏の言葉を思い出します。「すでに第3次世界大戦が始まっています。地球環境を悪化させることで、我々が、未来の子どもたちに仕掛けている戦争です」。
 何ができるか、老骨にはしれてますが考え続けたいです。