社会科教科書

猪股征一

2019年05月19日 09:49

 人間ドックには、本を持参する。待ち時間が多く、ひと晩、世間から隔絶されるからだ。今年は、文部省著、西田亮介編の「民主主義 <一九四八-五三>中学・高校社会科教科書エッセンス復刻版」(幻冬舎新書・2016年)。本棚にあったのを読み返した。解説によると、法哲学者尾高朝男(「法の究極に在るもの」は学生時代愛読、今も本棚に)が中心に編纂。教科書なのでわかりやすい上、「民主主義ってそうなんだ」っと目から鱗の記述に時々出くわして面白い。日本が戦後の復興を始めたときの「初心」でいっぱい。今は遙か遠くにいることもわかる。
 18歳選挙権で模擬投票も大事だけど、高校生に読んでもらいたい。元号が代わって「新時代」と騒いだメディア関係者や大人にもお勧めです。