「不要不急」の言葉を控えよう

 外出自粛の呼びかけで役所が広めた「不要不急」の意味は曖昧。解釈は各自に任されているのに、「不要不急でない」と非難されると謝るしかない。非難する側に有利で、自粛の強制→魔女狩りに発展しかねない。さらに、混乱を招く言葉にもなっている。「3密」を避ける狙いなのに、「日常生活に必要な事業」(西村康稔経済再生担当相)で不要不急でないとしたスーパーやホームセンターは混雑し、レジの間隔を空けても売り場は密集、密接だ。半面、文化活動や映画館などは、不要不急とされた結果、がらがらで「3密」とほど遠くても人々は行くのをためらい、それらを支える人々を困窮させている。さらに、「不要不急」は、犯罪を見えなくする。黒川弘務東京高検検事長が賭けマージャンで辞職した際、記者が加わった朝日新聞は当初、金銭をかけていたかどうかは調査中としながら、「不要不急の外出を控えるよう呼びかけられている状況下でもあり、極めて不適切な行為」とわびる談話(21日朝刊)を出した。産経新聞も、賭けマージャンは決して許されるものでないとしながら「不要不急の外出自粛が求められている中で」「深刻な問題」と論点をはずしている(22日同)。黒川検事長本人も「緊急事態宣言下における私の行動は緊張感に欠け軽率」なので「猛省」しているとし、博打という犯罪を隠している。「外出を控えよう」「3密を避けよう」で十分足りる。「不要不急」の言葉を控えよう。

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