風の電話

長野市の相生座で映画「風の電話」を見ました。東日本大震災の津波で両親と弟を亡くした少女が、身を寄せていた広島の叔母が倒れたのをきっかけに、故郷の岩手県大槌町へ向かい、「風の電話」にたどり着くまでの話です。何人かの人々に助けられ交わりながら、悲しみとともに生きる気持ちを少しずつ起こします。元原発職員でやはり津波で家族を失った男の車でたどり着いた実家は基礎しか残っていない。「ただいまー」と何度も叫び、「何で誰も返事してくれないの」と絶叫します。主役のモトーラ世理奈も西島秀俊も、脇役の三浦友和、西田敏行らも、諏訪敦彦監督の要望で台本はあっても即席で演技したとのことで、そのせいかドキュメントのような落ち着いた映像が心にしみます。佐々木格氏によって自宅庭に設置され、すでに3万人以上の方が、亡き家族に話しかけている「風の電話」。少女は「元気に生きるからね、おばあちゃんになっているかも知れないけど、そっちへ行くからね」などとたくさん電話します。長い長いラストシーン。家族を亡くした人の「グリーフ(悲嘆)ワーク」の映画とも感じたのは、妻を亡くした悲しみをまだ引きずっているからでしょうか。
風の電話

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